注意:このコーナーは『迷ヒ家ノ鬼・本編』とはあんまり関係ありません。
第7回:残念な王様
香住:
「遠島とオレに共通してた設定としては<外見と中身にギャップがある>っていうのがあったんだけど」
遠島:
「ギャップ?」
香住:
「遠島は、大人しそうで優等生っぽいのに、全然そうじゃない女の子で」
「オレは目つきが悪くて近寄りがたいけど、面倒見のいい男の子、っていう…」
遠島:
「だいたい合ってるじゃないか?」
香住:
「まあ、だいたいはな。でももうちょっとくっきりギャップを出したかったんだとさ」
「でも、オレも、遠島もまろやかになっちゃったから」
遠島:
「香住は私のせいでまろやかになったんだろ?」
「なら私も香住のせいでまろやかになったんだな」
香住:
「違う」
「オマエがまろやかになったのは、オマエが何も考えずに自由に行動しすぎたせいだ」
遠島:
「だって、考えるのは苦手なんだ…」
香住:
「それにしたって自由すぎるだろ」
「オマエ、最初は“王様”設定だったんだぞ」
「その設定をメインに据えての“放課後キングダム(仮)”だったんだから…」
「もうちょっと偉そうに命令するキャラクターだったのに」
遠島:
「私だって、最初は、一応そういうふうにしてみようとしてたんだけどな?」
「でも、あんまり上手くできなかった」
香住:
「まあ、遠島は他人に命令してアレコレやらせるってよか、なーんにも考えずに行動するタイプだもんな…」
遠島:
「何を言う、私は私なりに考えてるんだぞ」
香住:
「そうなの?」
遠島:
「あたりまえだ」
「とりあえず追いかけてみようとか、香住に任せとけばなんとかしてくれるだろうとか、いろいろ考えてる」
香住:
「それは考えてるとは言わない」
遠島:
「いいじゃないか、私は頭が悪いって言ってるだろ!」
「私があれこれ考えるより、頭のいい香住が考えた方がいいアイデアが浮かぶに決まっているのだ」
香住:
「頭いいって、オレは普通…」
「…………」
「…ちなみに、遠島サン?」
遠島:
「なんだ」
香住:
「こないだ、数学の小テスト、あった?あったよな?数学の先生、同じだもんな?」
遠島:
「あった」
香住:
「何点だった?」
遠島:
「うーん?確か…」
「……(ぼそ)」
香住:
「!!」
「ちょ、ちょっと待った!(ガサゴソ)」
遠島:
「何してるんだ、香住」
香住:
「確か、この辺に、登場人物の設定資料が…」
「あった!」
「えーと、遠島マリカ…」
「<…行動力は抜群だが、考えるのが苦手で、成績も残念な感じ…> 」
「…………」
遠島:
「…………」
香住:
「…マジで残念な感じなんだ…!!」
遠島:
「む!?」
第8回へ続く…。