注意:このコーナーは『一夜怪談・本編』とはあんまり関係ありません。
第0回:~前夜会談~ お詫びに参りました
** 注意 **
この回は2006年夏、アプリリリース前に掲載されたものです。
浅葱:「こんにちは」
萩間:「こ、こんにちは…っ。あ、浅葱さん、浅葱さんっ、ちょっとっ」
浅葱:「何」
萩間:「俺ら、ほんとに出ちゃっていいんですか?まだリリースされてないのに…」
浅葱:「何言ってんの、リリースされないから出ることになったんだろ」
萩間:「そ、そうだけど…」
浅葱:「いいから、ほら!しゃきっと出といで」
萩間:「は、はい……」
浅葱:「………………」
萩間:「………………」
浅葱:「…早く言いなよ」
萩間:「ええ!?俺が言うんですかあ!?」
浅葱:「僕はつきそい。主人公はオマエ」
萩間:「で、でも!やっぱ、ここは年長者がっ」
浅葱:「いいから!」
萩間:「はいッ!……ええっと……あの、申し訳ありません!!い、一夜怪談なんですけどもっ、この8月中を目標に動いていたのですが、
リリースが9月以降になってしまいましたっ!!すいません、すいません、すいませんっ!!」
浅葱:「…萩間。僕の後ろに隠れながら言わないで」
萩間:「だって、石とか投げられるかもですしー!」
浅葱:「結局、落とし穴は出てなかったんだね」
萩間:「いえ…出たことは出たんですよ。でも、やったー這い出したー!と思ったら、上から岩石が降ってきて、も一度穴の底…みたいな?」
浅葱:「結局、危機管理がなってないんだよ」
萩間:「で、でもでもっ、不完全なモノを皆様にお出しするわけにはいかないでしょう!?」
浅葱:「へえ、言い訳?」
萩間:「えーえーそうですよー!言い訳ですよーだー!!俺だって8月に出たかったんですよ!?そのためにいっぱいいっぱい頑張ったのに――も――ッ!!!」
浅葱:「吠えるんじゃないよ。だけど第2弾にしてさっそく波乱の幕開けだね」
萩間:「ですねえ…やっぱ人生って何が起るかわかんないもんなんですよねえ」
浅葱:「まあね」
萩間:「『歪みの国のアリス』のときは、サービスイン前日になっても、企画者は『いいや!そんなこと言っておいて実は出ないんだろう!?』って疑り続けてたらしいですよ?」
浅葱:「それなのに今回は信じちゃったの?」
萩間:「信じちゃったんですよねー」
浅葱:「ま、いい教訓じゃない?」
萩間:「そですね。『落とし穴 信じたその先 岩が降る』 …ううん、わびさび」
浅葱:「嫌な句だなあ…」
***
浅葱:「それはそうと、せっかくなんだから営業でもしたら?シーズンオフの怪談なんて営業努力をしないと危ないよ」
萩間:「あ、そうですね。さすが社会人。じゃ、えっとー…『一夜怪談』は、俺、萩間靖之の身に起きた一夜の恐怖を体験できるアプリです」
浅葱:「…………」
萩間:「…………」
浅葱:「…それで?」
萩間:「え、それだけですよ?」
浅葱:「もっと何かあるだろ!」
萩間:「えー!無いですよォ!だって一夜なんだし!」
浅葱:「見所は」
萩間:「見所…うーん…あ!浅葱さんのカッコよさは必見ですっ!」
浅葱:「違うだろ!なんで僕なんだよ!」
萩間:「だって俺よりアップありますし…俺アップないんですよねー、一瞬しか。あ、でも気にしないでください。俺はいいんですよ?俺は浅葱さんに、たくさんファンができたほうが嬉しいですっ。なんだったら主人公の座をお譲りしてもいいくらいで」
浅葱:「やだよ。ホラーアプリの主人公なんて、最初っからろくな目に合わないこと、決まってるじゃん」
萩間:「…ああああっ、そういえばー!!浅葱さん、浅葱さん!俺、無理です!俺、主人公ムリー!!降ろさせてー!!」
浅葱:「今からは無理だなあ」
萩間:「怖いのイヤー!!」
浅葱:「大丈夫だよ、萩間。人生何が起こるかわかんないんでしょ。このままリリースされない可能性も残されているわけだし」
萩間:「それもイヤー!!」
浅葱:「そんなわけで、『一夜怪談』、リリースまで今しばらくお待ちください。…ほら萩間!」
萩間:「こうなったら、こうなったらっ、【ナイトメア・プロジェクト】を【お笑い・プロジェクト】に変えるしか…!!」
浅葱:「はいはい、帰るよ」
萩間:「俺、ツッコミ専門でー!!」
浅葱:「はいはい。お笑い・プロジェクトになったら、そうしなね」
第1回へ続く…。